
トイレタンクの交換費用を徹底解説! 交換可能なケースから費用相場を詳しく紹介

トイレのタンクは、トイレの機能を安全かつ快適に保つために欠かせないパーツです。劣化や故障が進むと、水漏れや結露といったトラブルに発展することもあり、早めの対策が重要になります。
部品交換のみで済むケースや、新しいトイレへのグレードアップについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレタンク交換の費用相場と費用を抑えるコツ
タンクのみ交換:6万~7万円
タンク・便器ごと交換:10万円前後
タンクレストイレにアップグレード:13万~30万円
部品交換のみの場合:1万~3万円
補助金制度や相見積もりの活用で費用を抑える
トイレタンクだけ交換は可能?タイプ別にチェックしよう
組み合わせタイプならタンク単体の交換ができる理由
一体型やタンクレスではタンクのみ交換が難しいケースも
在庫や製造年も交換可否を左右するポイント
トイレタンク交換が必要となる5つのサイン
タンク自体にヒビや破損がある
タンク内の結露防止材が劣化・膨張している
水漏れや水たれなどの症状が頻発する
タンク内部のパーツが錆び、動作不良を起こしている
設置から10年以上経過している
DIYでトイレタンクを交換する手順と注意点
止水栓を閉めてからタンク内の水を抜くのが基本
配管やパッキン部分の破損防止に注意
組み付け後の通水テストと漏れ確認を徹底する
DIYが不安な場合は業者依頼を検討
業者を選ぶときのコツと依頼先ごとの特徴
水道修理業者・リフォーム会社・ホームセンターの違い
水道局指定工事店かどうかを必ず確認しよう
見積もり内容や保証の有無・口コミを比較検討
結露・水漏れを防ぐための交換後メンテナンスのポイント
断熱材の補強や室内の換気でタンクの結露を軽減
タンク内の部品点検や清掃で水漏れを予防
トイレタンク交換の費用相場と費用を抑えるコツ

トイレタンクの交換費用は、タンクの種類や状態、工事内容によって大きく変動します。ここでは主な交換パターンの相場と、費用を抑えるポイントを紹介します。
一般的にはタンクのみ交換で6万~7万円前後ですが、トイレ本体の型番やメーカーの在庫状況次第では値段が変わってきます。便器など他のパーツが古い場合や、タンクの生産終了品の場合は交換できないケースも考えられるため、まずは適合品の有無を確認することが大切です。もしタンクレストイレへのアップグレードを検討する場合は、およそ13万円~30万円となり、配管処理や給排水位置の変更作業が伴う場合には、さらに費用が高くなる傾向にあります。
一方で、部品交換だけで対応できる症状なら1万~3万円程度で済む場合があるなど、修理内容によって大きく費用が変わる点にも注目してください。複数の業者で見積もりをとると、工事費や製品価格の差を比較でき、結果的にコストダウンにつながることもあります。また、自治体や国の補助金制度が利用できるケースもあるため、事前にチェックし最適な方法で交換や修理を進めるのがおすすめです。
補助金は、各自治体によって名称や金額が異なります。各自治体のホームページや自治体パンフレットに記載されていることが多いので、確認してみましょう。
タンクのみ交換:6万~7万円
既存の便器に合うトイレタンクを取り付ける場合、タンク本体の価格と工事費を合わせて、6万~7万円程度が目安になります。組み合わせタイプの便器であればタンク交換がしやすい反面、古いモデルの場合は製造終了となっているケースもあるため、事前に適合品を確認することが重要です。比較的手頃な負担で済む方法ですが、便器に寿命が近い場合や他の不具合がある場合は、それらも含めて総合的に判断するとよいでしょう。
タンク・便器ごと交換:10万円前後
タンクと便器を同時に交換する場合、製品代と工事費を含めて10万円前後が相場とされています。便器自体が古く、ひびや変色が目立つ場合は、一式交換をすることで、最新の機能が備わったトイレになり、長期的なコストにも恩恵が得られます。今後のメンテナンス費用を抑えるうえでも、ほかのパーツも同時に新調するかどうかを慎重に検討してみても良いでしょう。
タンクレストイレにアップグレード:13万~30万円

タンクレストイレは水を貯めるタンクがないため、見た目がスッキリし掃除もしやすい点が魅力ですが、導入費用は13万~30万円と高額になりがちです。給排水位置の調整や電源の確保など、交換工事の手間も通常のタンク交換より増える可能性があります。節水性能やデザイン性、快適性を重視する方にはおすすめですが、初期費用の負担は大きくなる点を踏まえて検討するとよいでしょう。
部品交換のみの場合:1万~3万円
タンク内部にあるボールタップやフロートバルブなどの部品の劣化が原因の場合は、部品交換のみで1万~3万円程度の費用で済むことが多くあります。水が止まらない、水漏れが起きるなどの症状は部品の不具合が原因のケースも多いので、まずは専門業者に点検してもらうと良いでしょう。部品交換だけで修理できれば大幅に費用を抑えられるため、なるべく早めに状態を確認するのがおすすめです。
補助金制度や相見積もりの活用で費用を抑える
トイレのリフォームに関しては、自治体によっては省エネやバリアフリー対策を目的とした補助金制度が用意されていることがあります。条件を満たすことで工事費用の一部が補助される場合もあるため、事前に市区町村の担当窓口への確認を忘れないようにしましょう。あわせて複数の業者に見積もりを依頼することで、作業内容や総費用を比較し、コストパフォーマンスの良い交換方法を見極めることが重要です。
トイレタンクだけ交換は可能?タイプ別にチェックしよう

トイレタンクが故障した場合でも、必ずしも便器全体を交換しなければならないわけではありません。まずはお使いのトイレのタイプを正確に把握し、タンク単体の交換ができるかどうかを見極める必要があります。
タンクと便器が別々のパーツになっている組み合わせタイプであれば、タンクだけの交換が比較的容易に行えます。一方で、一体型やタンクレストイレの場合は構造が違うため、タンク単体の交換ができないケースも多いです。さらに、メーカーや製品の生産状況によっては、同じ規格や品番のタンクが見つからないこともあるため、あらかじめ在庫状況をチェックしておくことが大切です。
組み合わせタイプならタンク単体の交換ができる理由
組み合わせタイプは、その名の通り、便器とタンクがあらかじめ別のパーツとしてあり、工事の際もパーツごとに取り外しや取り付けが可能です。便器との互換性があればタンクだけを交換することができるため、全体交換よりも費用が安く済む点がメリットです。ただし、メーカーがタンクの生産を終了している場合は交換できない場合もあるため、品番や製造年を確認する必要があります。
一体型やタンクレスではタンクのみ交換が難しいケースも
一体型トイレは便器とタンクが文字通り一体化しているため、タンク部分だけを切り離して新しいものにするということが基本的にできません。タンクに不具合が生じたとしても、機種によっては便器ごとの交換を検討せざるを得ない場合が多いです。特にタンクレスの場合は、そもそもタンクを内蔵しておらず、水道管と直結しているため、タンクの交換という概念がありません。
在庫や製造年も交換可否を左右するポイント
古い型のトイレタンクは、すでにメーカーが生産を停止していることが多く、純正品の在庫が確保できない場合があります。互換性のあるタンクを探すにも時間や手間がかかるため、トイレの型番をメモし、交換ができるかどうかをまずメーカーや専門業者に確かめるのがおすすめです。製造年が10年以上前の製品なら、該当モデルの生産状況を早めにリサーチしておくとスムーズに対処できます。
トイレタンク交換が必要となる5つのサイン

タンクの故障や劣化を早期発見するためには、日頃から状態をチェックすることが重要です。以下のような症状が続く場合は、早めに交換や修理を検討しましょう。
トイレタンクは水を大量にためる構造であるため、ひび割れなど破損の兆候があると水漏れなどのトラブルに直結します。結露防止材の劣化や内部部品の錆びなどが進行していると、給水や止水に問題が生じるケースも多いです。タンクまわりの異変を放置すると大きなトラブルにつながる可能性があるため、定期的な点検で早めに異常を見つけることが大切です。
タンク自体にヒビや破損がある
タンクにひび割れや破損が発生すると、水漏れを起こしやすくなります。特にセラミック製のトイレタンクでは、一度ひびが入ると修復が難しく、急に水漏れが広がるリスクも高まります。発見したら早めに専門業者に相談し、交換も視野に入れた対応を行いましょう。
タンク内の結露防止材が劣化・膨張している
トイレタンクの内部には発泡スチロールなどの断熱材が使われていることが多く、長年使用すると劣化や膨張が起こりやすくなります。これがタンク内の正常な水の流れや部品の動きを妨げ、結果的に水漏れや動作不良を引き起こす原因となることもあります。外から見えにくい部分だからこそ、定期的にフタを開けて状態を確かめることが大切です。
水漏れや水たれなどの症状が頻発する
タンクや配管部分で少しずつ水が漏れている、便器まわりがいつも濡れているといった症状が続くときは、タンク内部のパーツ不具合かタンク自体の損傷を疑う必要があります。小さな水たれであっても水道料金の無駄遣いにつながるほか、床材を傷めたりカビの原因になる恐れもあります。定期的にタオルなどで拭き取りながら、どこから水が漏れているのか確認してみましょう。
タンク内部のパーツが錆び、動作不良を起こしている
ボールタップやフロートバルブなどが金属部品の場合は、水分と接触する時間が長いほど錆びが発生しやすくなります。錆びが進むと給水や止水がスムーズに行われず、水が止まらないなどの不具合が出ることがあるため注意が必要です。パーツ交換だけで直らないほど錆びが進行している場合は、タンクごと丸ごと交換したほうが長期的には安心です。
設置から10年以上経過している
トイレタンクはおおむね10年を目安に寿命を迎えることが多く、内部部品の劣化も進行しやすくなります。特に部品の製造終了や規格変更が進んでいる場合は、今後のメンテナンスが難しくなるため交換を検討する良い機会と言えるでしょう。普段の使用で不具合がなくても、定期的に点検して将来的なリスクに備えておくことが大切です。
DIYでトイレタンクを交換する手順と注意点

DIYに慣れている方であれば、トイレタンクを自分で交換できる場合もあります。ただし、水漏れや部品の破損などリスクも伴うため、十分に手順や注意点を理解してから着手することが重要です。
自分のペースで作業を進められるのがDIYのメリットですが、トイレの水まわりはデリケートな部分が多いものです。交換後に水漏れが起きれば床や壁を傷める可能性があるため、作業手順を飛ばしたり、パッキンの劣化を見落としたりしないようにしましょう。もし少しでも不安に感じたら、早めに専門業者へ相談することを検討してください。
止水栓を閉めてからタンク内の水を抜くのが基本
作業を始める前に、まずは止水栓を必ず閉めて給水を止めます。その後、レバーを数回操作してタンク内の水を空にすることで、取り外し時の水漏れや周囲を濡らすリスクを減らせます。意外と手順を忘れて水が溢れさせてしまうことも多いため、確実に止水と排水を行いましょう。
配管やパッキン部分の破損防止に注意
トイレタンクと配管をつなぐ金属パイプや接合部のパッキンは、長期間使用していると固くなったり劣化が進んだりしています。力任せに取り外すと破損や水漏れの原因になることがあるため、十分に注意してください。古いパッキンは基本的に再利用が推奨されていないので、交換用のパッキンを事前に準備しておくと安心です。
組み付け後の通水テストと漏れ確認を徹底する
新しいタンクを取り付けた後は、止水栓を開けて給水を再開し、タンクや配管部分からの水漏れがないかを時間をかけて確認します。配管接合部の締め付けやパッキンの位置に少しでも不備があると、後からじわじわと漏れが生じる恐れがあります。最初は水を少量ずつ流しながら細かくチェックし、十分に問題がないと判断してから通常使用に移行すると安心です。
DIYが不安な場合は業者依頼を検討
トイレの水まわりは予想外のトラブルが起きやすい場所でもあり、DIYに自信がない方は専門業者へ依頼したほうがリスクを抑えられます。市販のタンクを購入しても取り付けがうまくいかない場合、結局はプロの手を借りる必要が出てくるかもしれません。特にタンクレストイレなど工事内容が複雑な場合は、安心安全を最優先に検討してみてください。
業者を選ぶときのコツと依頼先ごとの特徴

トイレタンクの交換を業者に依頼する場合、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。ここでは主な依頼先の特徴と、業者選びで注目すべきポイントを解説します。
急な水漏れやトイレの故障であれば、水道修理業者の迅速な対応が魅力的です。一方で、リフォーム会社は大がかりな施工を得意としており、トイレ全体の改修をセットで依頼したい場合にも適しています。ホームセンターは手軽に依頼できる反面、対応できる工事範囲や実績が限定されることもあるため、工事目的と予算に合った業者を見極めることが大切です。
水道修理業者・リフォーム会社・ホームセンターの違い
水道修理業者は緊急対応や部品交換を中心に素早く問題を解決してくれることが多いです。より大規模なリフォームを希望するなら、経験豊富な職人が在籍しているリフォーム会社へ相談するのも良いでしょう。ホームセンターは価格が分かりやすい反面、スタッフの専門知識や工事範囲に差があることもあるので、どの程度の施工を期待するかによって選ぶ業者を変えるとスムーズです。
水道局指定工事店かどうかを必ず確認しよう
水道局から指定を受けた工事店であれば、水道法や自治体の規定を守った施工が行われているため、信頼度が高いといえます。指定を受けるには、一定の経験や技術力、設備などの要件を満たす必要があるため、利用者側としても安心して工事を任せやすくなるのがメリットです。見積もりの段階で、指定工事店かどうかを必ず確認するようにしましょう。
見積もり内容や保証の有無・口コミを比較検討
複数の業者に見積もりを依頼すると、同じ工事内容でも金額や保証内容、アフターサービスの範囲などに差があることが分かります。口コミサイトや知人からの紹介などを活用し、実際に施工を依頼した人の評価を参考にすると、失敗リスクを大きく下げられます。最終的には、業者の信頼性と価格のバランスを考慮して決定することが大切です。
結露・水漏れを防ぐための交換後メンテナンスのポイント

トイレのタンクを新しくした後も、定期的にメンテナンスを行うことで快適性を長く維持できます。結露や水漏れといったトラブルを未然に防ぐためのポイントを押さえておきましょう。
トイレタンクの結露を防止するには、室内の温度とタンク内の水温の差をできるだけ小さくすることが鍵となります。断熱材の補強やこまめな換気を行うことで、タンク表面に結露が発生しにくくなります。また、定期的にタンク内を点検してパッキンやボールタップ、フロートバルブに劣化や異常がないか確認し、水漏れを早期に発見できる体制を整えておくことが重要です。
断熱材の補強や室内の換気でタンクの結露を軽減
タンク内部に断熱材がしっかりと入っていても、長期間使用で一部が劣化していることがあります。室内の換気も同時に行うことで、湿度を下げて結露を予防できるので、換気扇や窓を活用して空気の流れを確保しましょう。結露が蓄積するとカビの原因にもなるため、交換後も定期的にタンク周辺の状態を確認すると快適に保ちやすくなります。
タンク内の部品点検や清掃で水漏れを予防
タンク内部にはボールタップやフロートバルブなどの重要な部品があり、これらのパーツが正常に動作していないと水漏れや水たれの原因となります。交換後も定期的にタンクのフタを開けて内部を観察し、異音やサビ、汚れが目立つ部品がないかを確認しましょう。小さな異変を見逃さずに手入れをすることで、長持ちさせることが可能になります。
まとめ
トイレタンクの交換は、タンク単体での交換が可能なケースや、便器ごと交換を行ったほうが良いケースなど、トイレのタイプや故障の状況によって最適解が異なります。
費用面では、タンクのみ交換なら6万~7万円前後、便器とセットで10万円前後、タンクレスへのアップグレードで13万円以上かかることが多いです。また、タンク内部の部品交換のみで対応できるケースもあるため、まずは症状を正確に把握することが大切です。DIYで交換する場合は水漏れ対策に注意し、不安な場合は業者に依頼して確実な施工を選ぶのも賢い選択といえます。最終的にはご自宅のトイレの状態やライフスタイル、予算に合わせて最適な交換方法を検討し、快適で安心できるトイレ環境を整えてください。