トイレの流れが悪い・ゴボゴボ音の原因と直し方を徹底解説
トイレから聞こえてくるゴボゴボ音や、水の流れが悪いといった症状にはさまざまな原因があります。原因を正しく見極め、適切に対処することがトラブルを最小限に抑えましょう。この記事では、ゴボゴボ音が発生する仕組み・原因から具体的な対処法、業者依頼の目安や費用相場までをまとめて解説します。
目次
ゴボゴボ音とは?トイレの流れが悪い症状のサイン
水位が下がる/上がるなどの変化を見極める
ゴボゴボ音が聞こえるタイミングに注目する
トイレのゴボゴボ音・流れが悪い主な原因
排水管が詰まっている、詰まりかけている
サイホン現象による逆流や気泡の発生
タンクの水量不足または部品の劣化
大雨や台風などで下水が逆流している
放置すると危険!トイレつまりが悪化したときのリスク
悪臭・水漏れ・衛生面のトラブル
集合住宅なら階下浸水や連鎖的トラブルの恐れも
自分でできる!トイレのゴボゴボ音・流れが悪い時の対処法
ラバーカップや真空式パイプクリーナーで詰まりを解消する
ぬるま湯・重曹・クエン酸で簡易洗浄する
タンク内の点検と水量調整を行う
注意!自力対処でやってはいけない行動
熱湯を流す・大量の水を一気に流す
薬品や洗剤を極端に使いすぎる
ワイヤーや工具などで無理に突く
業者に依頼すべきケースと費用相場
つまりが深刻化したときの早期対応が重要
賃貸物件の場合の管理会社連絡と修理費用負担
修理費用の目安と悪質業者に注意するポイント
ゴボゴボ音・流れの悪さを予防するメンテナンスと注意点
トイレットペーパーや異物の流し過ぎを避ける
タンクレストイレの場合は水圧管理を徹底する
定期的な掃除と点検でつまりを防止する
よくある質問(FAQ)
Q:パイプユニッシュなどでトイレつまりは解消できる?
Q:少しでもゴボゴボ音がしたらすぐに業者を呼ぶべき?
Q:ラバーカップで改善しないときはどうすればいい?
ゴボゴボ音とは?トイレの流れが悪い症状のサイン
トイレの水流が悪くなる前兆として聞こえてくるゴボゴボ音には、いくつかの特徴や原因があります。
ゴボゴボ音は排水管内に空気が混入することで生じる異音の一つで、詰まりかけや配管内の水圧バランスが崩れている状態を示唆します。具体的には、トイレを流した直後に便器内の水位が急に上昇したり低下したりする場合、排水管に何らかの不具合がある可能性があります。特に2階以上のトイレでは、配管内にかかる圧力の変化によってゴボゴボ音が生じやすくなります。
水位が下がる/上がるなどの変化を見極める
便器内の水位が普段より下がったり上がったりする場合、すでに排水管が詰まり気味になっていることが考えられます。特にS字配管部分に異物や尿石が蓄積していると、スムーズな排水が難しくなり水位の変動が大きくなることがあります。大雨や台風の影響で下水が逆流して水位が上がるケースもあるため、天候との関連性もチェックするとよいでしょう。
ゴボゴボ音が聞こえるタイミングに注目する
トイレを流した直後にゴボゴボ音が頻繁にする場合や、しばらく時間が経過してから音がする場合など、ゴボゴボと音が鳴るタイミングを把握することが原因特定のヒントになります。排水管がつまりかけていると、排水時の空気の抜け道が不十分になり、流れる水と混じり合うことで異音が発生しやすくなります。大雨のあとや、建物全体の排水が集中する時間帯にだけ音が出る場合は、下水道や共用排水設備に問題があることも考えられます。異音の頻度やタイミングをメモしておけば、業者に相談する際の情報としても役立ちます。
トイレのゴボゴボ音・流れが悪い主な原因
トイレの流れが悪くなる原因として、まず考えられるのは排水管や便器内部の詰まりです。トイレットペーパーや異物、尿石の蓄積によって排水経路が狭くなり、水がスムーズに流れなくなります。また、サイホン現象による逆流やタンクの水量不足など機械的な要因も挙げられ、経年劣化で部品が正常に働かないと水勢が弱まって流れが悪くなることがあります。さらに 大雨や台風で下水道が逆流すると、空気が押し出されて強いゴボゴボ音を発生させることもあります。こうした複合的な要因を探りながら、一つずつ対策を講じることが重要です。
排水管が詰まっている、詰まりかけている
トイレットペーパーや異物が排水管内に引っかかると、水の流れが弱まってゴボゴボ音が生じやすくなります。歯ブラシやヘアピンなど、予想外の異物が入り込むと取り除きに手間がかかり、無理に対処することで配管を傷つけるリスクもあります。尿石が固まって配管内径を狭めてしまうケースもあるため、トイレを掃除する時にぬるま湯や洗浄剤を流すなどのメンテナンスをしておくと予防になります。
サイホン現象による逆流や気泡の発生
サイホン現象とは、水が下方向に流れる際に配管内が負圧になり、空気の出入りがうまくいかなくなる現象です。
※負圧とは…外に比べて中の気圧が低くなる状態。
この現象が起きると、排水管内で逆流や気泡が発生してゴボゴボ音を出す原因になります。特に2階以上の高い場所にあるトイレは、配管が長くなる分だけ空気の逃げ道が制限され、音が起こりやすいのが特徴です。配管自体の勾配不足や設計上の問題が絡むこともあるので、原因が特定しづらい場合は専門業者へ相談をしましょう。
タンクの水量不足または部品の劣化
タンク内のボールタップやフロートバルブなどが故障・劣化すると、トイレを流す際に必要な水量が確保できなくなります。十分な水圧が得られないまま排水すると、便器内の排泄物やトイレットペーパーが完全に流れきらず、詰まりかけの状態になることがあります。部品の耐用年数は一般的に10年程度といわれるため、使用年数を考慮しつつ早めに交換を検討すると良いでしょう。
大雨や台風などで下水が逆流している
下水道が降水量に耐えられなくなると、一時的に逆流が起こってトイレの排水にも影響を及ぼすことがあります。水がうまく流れないだけでなく、大きな圧力がかかったり空気が押し出されたりしてゴボゴボ音が発生しやすくなります。
放置すると危険!トイレつまりが悪化したときのリスク
トイレのつまりは進行すると悪臭や逆流、水漏れといった問題に直結し、2次トラブルに発展しやすくなります。特に汚水が床面へあふれ、周囲の家具や建材を傷めると衛生上も深刻な影響が出るでしょう。また、マンションなど集合住宅の場合、階下への浸水や隣戸の配管トラブルまで影響する場合があります。修理費用がかさむだけでなく、近隣トラブルへ発展するリスクもあるため、早い対処が必要です。
悪臭・水漏れ・衛生面のトラブル
水がうまく流れずに便器内に滞留すると、下水から上がってくる臭いが室内に広がりやすくなります。さらに汚水が便器から溢れ出した場合、床や壁などへ浸透してカビや細菌が繁殖しやすくなります。
集合住宅なら階下浸水や連鎖的トラブルの恐れも
集合住宅の場合、一つの住戸で発生した排水不良が配管を伝って他の住戸へ影響を与えることがあります。特に下の階へ汚水が浸水すると、修復に大きな費用がかかる上、住民同士のトラブルに発展するケースもあります。自宅内だけの問題では済まないため、少しでも流れが悪いと感じたら、早めに管理会社や業者に相談することが大切です。
自分でできる!トイレのゴボゴボ音・流れが悪い時の対処法
軽度のつまりやゴボゴボ音であれば、専門業者を呼ばずに自力で改善できる場合があります。ここでは家庭で手軽に行える対処法を紹介します。
トイレが完全に詰まる前の初期段階であれば、ラバーカップを使った吸引や、重曹やクエン酸、ぬるま湯での洗浄など簡易的な方法で改善することがよくあります。特に40℃から45℃程度のぬるま湯を流すだけでも、軽い汚れや紙詰まりが溶けて水の流れがスムーズになる可能性があります。また、タンク内の部品を点検し、水量が適切かどうかチェックすることで流れの悪さを解消できる場合もあります。自力での対処がうまくいかないか、または症状が再発する際は専門業者への相談を検討しましょう。
ラバーカップや真空式パイプクリーナーで詰まりを解消する
ラバーカップを使う際は、密着させてからゆっくりと押し引きするのがポイントです。勢いよく操作すると汚水が飛び散る恐れがあるため、力加減には注意しましょう。真空式パイプクリーナーは空気圧を利用して詰まりを押し流す仕組みで、頑固な詰まりにも効果的です。ただし、異物が深く入り込んでいる場合は無理をせず、業者に点検と対処を任せたほうがいい場合があります。
ぬるま湯・重曹・クエン酸で簡易洗浄する
溶けやすい異物(トイレットペーパーや尿石)が詰まっている場合は、40℃ほどのぬるま湯を便器に直接注ぎ、30分ほど放置することで固まった汚れが徐々に溶け、詰まりが解消されることがあります。さらに重曹とクエン酸を合わせて使うと、発泡作用により汚れが浮きやすくなるので、水の流れが改善されることがあります。これらの方法は軽度のつまりや尿石予防にも有効なため、定期的に実践しておくとトイレトラブルの発生を減らせます。効果がみられない場合は、複数回お湯を注いでみてください。それでも解消されない場合は、溶けやすい異物ではない可能性があるため、ラバーカップなど他の方法を試してみましょう。
タンク内の点検と水量調整を行う
タンク内の部品が摩耗していたり、ボールタップの調整がズレていたりすると水量が不足しがちです。水位の目安を把握し、適切な高さに調整すれば、流れる勢いが増してつまりを起こしにくくなる場合があります。タンクレストイレの場合は電力や水圧を管理する必要があり、異常があれば専門業者での点検が必要です。普段からタンク内の汚れや状態を確認しておき、早めのメンテナンスを心がけましょう。
注意!自力対処でやってはいけない行動
トイレのトラブルを解消しようと焦ってしまうと、逆に配管や便器を傷つけて修理が困難になる恐れがあります。お湯を流すと異物が溶けて詰まりが解消される場合もありますが、熱すぎるお湯(50℃以上)を流すと便器や配管が高温に耐えられず破損の原因になることもあります。また、大量の薬品を一度に使用すると有害ガスが発生したり、逆に配管を詰まらせる場合もあるので注意が必要です。最悪の場合は便器の交換や大規模な配管工事が必要になることを想定し、無理な対処は避けましょう。
熱湯を流す・大量の水を一気に流す
便器や排水管は陶器や塩化ビニール製の場合が多く、一般的な耐熱温度は60℃です。急激な温度変化に弱い傾向があります。熱湯を注ぐと配管がひび割れを起こすことがあり、一気に水を流すと詰まり部分に圧力がかかりすぎて悪化することがあります。詰まりや水漏れは焦ってしまいがちですが、かえって損害を大きくするリスクがあるので厳禁です。
薬品や洗剤を極端に使いすぎる
パイプクリーナーなどの薬品は便利ですが、規定量以上に使うと人体や環境へ有害なだけでなく、配管やタンクの部品を劣化させる可能性があります。特に塩素系や酸性系の洗剤を混合すると、有害ガスが発生して危険度が増すので絶対にやめましょう。取り扱い説明書や製品の注意書きを守った上で、必要最低限の使用に留めることが大切です。
ワイヤーや工具などで無理に突く
ワイヤーやドライバーなどを配管に突っ込むと、便器や排水管内を傷つけてしまいます。最悪の場合、破片が詰まりをさらに悪化させ、業者による簡易修理が難しくなり、配管の交換という大規模な工事になる可能性があります。詰まりの原因が異物の引っかかりによるものと確信が持てない限りは控えましょう。
業者に依頼すべきケースと費用相場
重度のつまりでゴボゴボ音や溢れが頻発する場合、自力では根本的な解消が難しく、迅速に専門業者へ依頼すると安心です。部品の交換や配管の高圧洗浄が必要な場合、費用は数千円から数万円程度が一般的ですが、トイレの機種や配管の構造によって変わることがあります。また、相場よりも極端に高い、あるいは安い見積もりを出す業者にも注意を払いましょう。
つまりが深刻化したときの早期対応が重要
詰まりが悪化し始めると水位の上下やゴボゴボ音が大きくなり、最終的には逆流や水漏れを起こしやすくなります。こうした症状を確認したら、一刻も早く水を止めるか使用を中止し、専門業者に連絡するのがベストです。トイレが使えない状態が長く続くと生活にも支障が出ますので、早期対応を心がけてトラブルを最小限に抑えましょう。
賃貸物件の場合の管理会社連絡と修理費用負担
賃貸物件でトイレが詰まった際は、第一に管理会社や大家に連絡して状況を報告することが重要です。修理費用の負担がどちらにあるかは契約内容や原因の所在によって異なるため、勝手に業者を手配してしまうと費用トラブルに発展することがあります。管理会社と連携を取りながら進めましょう。
修理費用の目安と悪質業者に注意するポイント
地域や業者によりますが、軽度のつまり解消であれば1万円前後、配管の高圧洗浄や部品交換を伴うと2万円以上が一般的です。それ以上の大きな金額を提示される場合は、作業内容が本当に必要なのか慎重に確認した方がよいでしょう。複数の業者から見積もりを取り、説明があいまいな業者や過度に不安をあおるような営業手法を取る業者には注意を払うことが大切です。
ゴボゴボ音・流れの悪さを予防するメンテナンスと注意点
紙の使いすぎない、異物を流さないなど、少し気を回すだけで大きなトラブルを減らせます。タンクレストイレのように水圧に左右されやすい機種では、給水設備の点検や定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。また、汚れや尿石を放置せずこまめに掃除を行うことで、排水管内に蓄積しにくくなり、ゴボゴボ音やつまりのリスクを下げられます。
トイレットペーパーや異物の流し過ぎを避ける
トイレットペーパーは水に溶けやすいとはいえ、短時間に大量に使用すると排水管が詰まるリスクが高まります。また、生理用品や髪の毛、食べ物などは排水管を詰まらせる大きな原因になるため絶対に流さないようにしましょう。普段から使用量や流してはいけないものを意識するだけで、ゴボゴボ音や流れの悪さを予防できます。
タンクレストイレの場合は水圧管理を徹底する
タンクレストイレはタンク内に水をためず、給水管からの水圧を直接利用しています。そのため、水圧が不安定だと流れが悪くなり、ゴボゴボ音の発生率が高くなる場合があります。水道工事などで水圧が変わる可能性がある場合は、事前に管理会社や業者に相談し、適切な調整や点検を行うようにしましょう。
定期的な掃除と点検でつまりを防止する
トイレブラシや洗浄剤を使った定期的な清掃は、便器内の汚れや尿石の蓄積を防ぎ、トイレと排水管などの寿命を延ばすことにつながります。あわせてタンク内の部品やフロートの動きなども定期点検し、劣化やズレがないか確認するとトラブルを早期発見できます。こまめなメンテナンスが、ゴボゴボ音や流れの悪さを未然に防ぐことになります。
よくある質問(FAQ)
ゴボゴボ音や流れの悪さに関する相談は数多く寄せられますが、正しい対処が分からずに困ってしまう方も多いです。ここではよくある疑問と回答を紹介しますので、トラブル解消の参考にしてください。問題が長期化する前に、必要に応じて専門業者の力を借りることも大切です。
Q:パイプユニッシュなどでトイレつまりは解消できる?
軽度の尿石や汚れにはある程度効果がありますが、異物が詰まっている場合や配管が深く詰まっている場合には必ずしも有効とは限りません。また、薬剤が強力すぎると便器や配管を傷める可能性もあるため、使用量に細心の注意が必要です。効果が見られない場合は無理に続けず、別の方法や専門業者への相談を検討しましょう。
Q:少しでもゴボゴボ音がしたらすぐに業者を呼ぶべき?
軽度のゴボゴボ音なら最初はラバーカップやぬるま湯洗浄など、自力対処で改善できるケースが多いです。あまりの異臭や水位変化を伴う場合は、詰まりの前兆で早めの対応が必要かもしれません。自力で対処しても改善しないか、症状が悪化しているようなら、早めに業者に相談するのが安心です。
賃貸住宅の場合は、大家や管理会社への連絡を忘れないようにしましょう。
Q:ラバーカップで改善しないときはどうすればいい?
ラバーカップだけで詰まりが解消しない場合は、真空式パイプクリーナーやぬるま湯+重曹での再挑戦も試してみましょう。配管が根本的に詰まっている恐れもあるため、複数回試しても効果がないなら専門業者を呼んで点検してもらうのが安心です。無理に工具を突っ込んで排水管を傷つけるリスクを避けるためにも、限界を感じたら迷わずプロの手を借りましょう。
まとめ
ゴボゴボ音やトイレの流れの悪さには、原因を正しく突き止めることが重要です。早期発見と適切な対処で、大きなトラブルを未然に防ぎましょう。
トイレのゴボゴボ音や流れの悪さの原因は、一時的な詰まりや大雨による逆流、部品の劣化など多岐にわたります。軽度の症状であればラバーカップやぬるま湯洗浄などで改善が期待できますが、悪化すると修理費用や周囲への被害が拡大しやすいことも忘れないようにしましょう。定期的なメンテナンスや正しい使用方法で、そもそも詰まりを起こさない工夫をすることが最も有効な予防策です。もし根本的な解消が難しいと感じたら、早めに専門家へ相談し、スムーズにトラブルを解消しましょう。

